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クロス・壁紙施工貼り替え

天井と壁は室内において大きな面積を締めており、お部屋の雰囲気を決める重要な部分です。壁紙はその雰囲気を決める重要なエレメント。

色柄によって大きくお部屋の雰囲気が変わってきます。

壁紙選定のポイントは色柄だけでなく、お部屋の用途や下地の状態に合わせて素材、機能性も考えて選ぶのが後悔しないためのポイントになってきます。

「壁紙張替え1部屋○○円!」なんてチラシを目にすることがありますが、そんな簡単な物ではありません。お部屋の形状、下地の状態や素材によって施工する時間も副資材も違ってきます。ですから現場を十 分に調べてでないといくら!なんて言えないのです。

壁紙選びのポイント

  1. お部屋の用途

    リビングや寝室のように長い時間そこで過ごす時には飽きがこない落ち着いた壁紙を選びたいですね。ポイントで色を変えたりするのも今は流行っています。
    洗面室やトイレなど短時間しか過ごさない部屋は冒険してもOKです。
    廊下など狭いところで物が当たり易いところには表面が傷つきにくい加工がしてある材料がおすすめです。ただ、この材料は表面の光沢が強いので、落ち着きたい部屋にはむかないことがあります。

  2. 壁紙の材質

    • 織物壁紙

      まさに織物素材の壁紙、壁紙の紀元ともいうべき材質です。織物の表現するテクスチャーは優しさと高級感を醸し出し、最上級の空間を装飾するのにふさわしい材料です。
      この材料の難点は汚れが取れにくいことと、施工に上級の技能が必要なことです。壁紙は接着剤で施工するのですが、この接着剤が壁紙の表面に付着することが絶対に許されません。また、繊維のために材料の収縮がありこれを調整しながら貼り付ける技が必要になります。

    • エコ壁紙

      珪藻土壁紙や漆喰壁紙、紙壁紙など自然の材料を素材とした壁紙で、自然な風合いが特徴でありながら調湿効果があったりと機能性も高い物があります。この材料の難点も織物壁紙と同様に汚れが取れにくく、施工に上級の技能が必要となります。

    • ビニル壁紙

      現代の壁紙の代名詞、壁紙といえばビニル壁紙と言われるぐらい普及しています。ビニル化粧で裏打ちに紙を使っています。色柄も豊富で施工性も良く汚れも拭き取り易いのが特徴です。エンボス技術の発達でテクスチャーも豊富です。裏打ち紙に不燃の水酸化アルミ紙を使用した不燃仕上げが可能となる材料もあります。また表面にラミネート加工を施して表面強化、汚れ防止効果を持った材料もあります。

下地の種類・状態

壁紙は下地があって施工ができるもの。だから下地の種類や状態によって、壁紙の仕上がりは大きく左右されます。これはお化粧と似ているかもしれませんね。

いくら素晴らしい壁紙を用意していても、下地の処理が適切でないと綺麗には仕上がりません。ベニヤ下地や石膏ボード下地は経年変化と劣化がありますので、場合によっては下地からのやりかえが必要になることもあります。それができない場合には表面の凹凸ができるだけ大きい壁紙を選ぶと仕上がり綺麗になります。

室内空気環境

数年前からシックハウス症候群という病気がメディアを賑わすようになってきました。これは室内空気の汚染によりアレルゲンが人体内に蓄積しアレルギー症状を発症する病気です。

原因物質として特に注目を浴びたのがホルムアルデヒドです。

壁紙自体にはあまり含まれていませんでしたが、壁紙の接着剤(デンプン糊)の防腐剤として多く含まれていました。現在は食品用の防腐剤が使用されるようになりホルムアルデヒドは検出されなくなりました。行政からもF★★★★という基準がだされ、この基準をクリアした材料がほとんどとなっています。

注意が必要なのは比較的古い住宅等でベニヤ板を下地としている場合に、壁紙を貼り替えてエコ壁紙等の通気性のある壁紙を貼ると、接着剤の水分がベニヤ板に浸透しベニヤ板の接着剤が加水分解され、ホルムアルデヒドが放出されることがあります。この場合はベニヤ板を貼り替えるか、その上に新な下地材を増し貼りする必要があります。

増し貼りする場合は防火性能が満たされなくなる場合がありますのでここも注意が必要です。

防火性能

壁紙はお部屋の多くの面積を占めます。万が一の火災の時に燃えやすい壁紙を施工していれば延焼も早くなります。

壁装材料には防火性能でランク分けがされています。ここも壁紙選択のポイントになります。

ただ、いくら燃えにくい壁紙でもその下地材が燃えやすい材質であれば意味がありません。 燃えにくい下地に燃えにくい壁紙を貼ってこそ防火性能が生きてくるのです。

どうしても色柄だけが、壁紙選びのポイントと思われがちですが、機能面や安全面も壁紙選びのポイントとして考えて頂きたいものです。